低収入の仕事に対して興味を示さない新世代の農民工


2010/04/06

 中国人民大学団員委員会(中国人民大学团委)と都市規則管理課(城市规划与管理系)が共同で、新世代の農民工に関する全国調査を行った。2010年の冬期休暇中、中国人民大学の学生116名が帰省した際に実施し、全国28の省・自治区に居住する1595人の農民工が対象となった。

◎父親世代より“後顧の憂い”が相対的に少ない新世代農民工
 調査の結果、最近三月間の農民工の平均月収は1728元で、平均年収は約20736元であることが分かった。これは昨年より明らかに増加した値である。しかしながら2009年に新世代の農民工が故郷へ持ち帰った仕送りの額は、一人あたり5779元、わずか27.9%にすぎない。
 今回の調査の責任者である、中国人民大学公共管理学院の唐杰博士は、新世代の農民工の消費観念と価値観はすでに大きく変わり、彼らの出費パターンはさらに多様化したと考えている。家族に対して果たす義務以外にも、都市で生活するためにもっとたくさんのお金を消費している。都市での豊かな生活を享受することも、彼らが追及することなのである。
 今回の調査で、新世代の農民工が職業を選択するときに彼らが最も重視する三つの条件は、収入、自分の得意分野を発揮できること、そして、労働環境であることが分かった。
また、新世代の農民工は、平均して43ヵ月出稼ぎに従事しており、仕事をした都市の数は平均2つ、ついた職業は2つだということも分かった。

◎故郷に戻るか都市に住むのか
 「故郷に戻るか都市に住むのか」――この質問に対する答えは、新世代農民工の間でバラバラだ。調査の中で、「状況によって決まる」との答えは38.2%で、一番多くの回答を得た。「長期的に都市に住みたい」と「都市戸籍を取って、都市住民になりたい」という回答はあわせて27.5%で、「貯金が十分にできたら故郷に帰る」と「1日にも早く戻る」という回答は23.2%を占めた。
 将来の住居に関しては、「故郷に戻って建てる」と「故郷の都市で買う」と「大都市で買う」の答えはそれぞれ3分の1に占めた。「都市居住者と結婚したいと思ったことがあるか」という問いに関しては、約半数(48.9%)が考えたことがなく、わずか28.2%の人が考えたことがあると回答した。「わからない」の答えは22.8%を占めた。

 唐杰博士は以下のように述べた。「新世代の農民工と彼らの子どもの都市化の問題については、より注意を払わなければならない。目下、実施されている一連の政策の調整の中で、一番の核となるものは戸籍改革である。条件の整った都市では、戸籍政策の調整を行う際に、「二代優先」の実行を考慮できる。すなわち居住年限に達し、就業規定の規則外で労働している農民工に対して、彼らの子供には都市戸籍あげ、両親が現在の戸籍分配政策に基づくべきだ、ということである。」

◎ソース:调查显示新生代农民工对低收入工作无兴趣
http://www.china.com.cn/economic/txt/2010-04/06/content_19748412.htm

翻訳協力:李丹


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