学振DC1/DC2申請書

申請書を公開します

10年も前の私のDCの申請書を必要とされる方がどのくらいいるか分かりませんが、ふと気が付けばあれから10年が経っており、非常に感慨深いものがあったので、公開いたします。

DC1

DC2

採用までの経緯

DC1とDC2の申請書があるということは、そういうことなのですが、見比べていただければわかるように申請書自体はDC1もDC2も団栗の背比べかと思います。違いは、一年目は医歯薬で出して、二年目は人文学(地域研究)で出したということです。DC1が不採用になったすぐ後には、この一年でたくさん論文を書いて巻き返してやると息巻いていましたが、実際には申請まで半年しかないですし、そもそも論文なんかそんなに出るわけもなく、論文ゼロでDC2の申請を行いました。

結果は、面接を経て採用でした。領域を変えたら採用されたという話はネットでよく見ますが、私の研究は自分で思っていた以上に疫学・公衆衛生学ではなく、地域研究だったのでしょう。また地域研究の方が地道で気が遠くなるほどの根性で時間のかかる研究を取り組んでいる人が多くて、業績が少ない(というかない)ことが相対的に問題にならなかったということもあると思います。

学振申請の上で大切だと思うこと

自分の研究が誰に評価されるのか、ですとか、もう一歩進んで、評価者に評価されるためには書類作成上どのような工夫をするべきなのか、ということを意識することは、学振に限らずとても重要で、私がこの10年間の書類作成・研究費申請で気を付けてきたことです。

また、そもそもですが、申請書を書くことはとても大切です。「業績がないから学振出しても仕方がない」とか思ってあきらめずに、必ず書きましょう。学振が通れば研究費等々をもらえるから、という直接的なベネフィットだけではなくて、自分の思考を整理し、研究の具体的な実行計画に落としていくうえで、ドキュメントにすること以上に効率の良い方法を私は知らないです。書いたドキュメントは、適切なレビュワー(できれば分野外の友人や家族)からフィードバックをもらって、情報の上澄みを掬って情報の純度をあげていく、という作業がとても重要です。

面倒くさいと思うかもしれませんが、申請書を書いて、予算欄を埋めながら妄想して、外れても当たっても苦しむというのが、研究者の性でしょうから、研究職を志す人は諦めて取り組んでください! みなさまの学振申請がうまくいきますように!

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