妻の手伝いでシカゴへ


アメリカに来る度に全体的にオペレーションが回っていないのを目の当たりにすると、アメリカでマネジメントを学ぶことに意味があるのか訝しく思うのだけど、妻がMBA取得を目指して留学することになった。新しい生活を始めるのは日本でだって大変なので、生活のセットアップを手伝うためにシカゴまで来てみた。結局行けなかった新婚旅行という意味合いも含めて。

妻が留学するのはシカゴ郊外エバンストンにあるノースウェスタン大学である。日本ではあまりなじみがない大学だが全米ではランキングの高い有力大学だそうだ。MBAはKellogg School of Managementという大学院で出している。Kelloggというのはあのシリアルで有名なケロッグ社が寄付しているからとのこと。

それにしてもノースウェスタンってすごい名前だ。「北西の大学」ということだものね。何処を中心にして北西なのだろうか。ちなみに中国語では西北大学と表記するらしい。都の西北か!

Evanstonという街

彼女が暮らすのは大学から歩いて10分ぐらいの場所だ。写真の中のマンションがそれ。マンションには24時間常駐している管理人がついており、この辺では高級な部類のマンションだ。家主は20年前にアメリカにやって来たインド人のおじさんで、彼女の前の2人の入居者はともにKellogg生だったそうだ。大学の城下町といったところだろうか。

郊外に行けば高級住宅が並ぶので、それに比べると彼女が暮らしている中心地は雑然としている印象も受けるが、それでも全体的にはとても管理が行き届いている綺麗な街だ。なんといっても皆さん親切なのがとても良い。モノを落とせばみんな拾ってくれるし、ドアは開けて待っていてくれるし、レストランでも味はどうだって聞いてくれるし、アメリカンってこんなにいい人だったっけ?と思うくらい。

ノースウェスタン大学はミシガン湖のほとりに位置し、高層階に住む彼女の家からはミシガン湖を臨むことができる。写真は日の出の様子だ。ミシガン湖は1800年代に入り都市として拡大してきたシカゴから下水や汚水が流れ込み環境が悪化し、腸チフスなどの公衆衛生学上の問題も発生した。1850年ごろからさまざまな水路を方向を変えられ、1900年にはシカゴ川を逆流させるという一大土木事業が完成した。まだ湖畔に行ってないのでわからないが、ここから臨む湖面は緑がかっていて美しい。

Chicago Cubs

今回は新生活を始めるにあたって必要な品を買うのが目的なので、なかなか遊んでばかりというわけにはいかないのだが、野球だけは見たいと思ってChicago CubsとMiami Marinesの試合を見に行った。当日、レンタル家具の配達が遅れに遅れ(当初は午前中だったのが、前日にリスケされ12-2時の間、実際に来たのは1時半)、プレイボールに間に合わないどころかついたら6回の裏でかなりショックだった。MLBの試合を見ながらホットドッグを食べるのが、小学校の時にベーブルースの伝記を読んでからのあこがれだったのに、家具を待っている間に中華料理屋でテイクアウトして食べたらお腹一杯になって食べられなかったし…。でも、雰囲気だけは十分味わえた。Cubsの帽子をかぶってビールを飲んだ。

Fukudomeと書いたTシャツを着ている人が結構いたな。ヤンキースのマイナーに言ってもCubsファンは応援しているぞ!

Cubsの本拠地はWrigley Fieldという球場なのだが、かなり古いようで設備自体はよくない。掲示板なんて昔の札幌円山球場みたいだ。それでもこれだけ多くのファンが詰めかけているのを見ると、なかなか考えさせる。日本の球団のファンサービス向上に役立つヒントがあるのではないだろうか。

この球場に入った時の芝の圧倒的な美しさは、日本の球場にはない。7回裏が始まる前に”Take me out to the ball game”を名物アナウンサーと観客全員が総立ちになって一緒に歌うのはなかなかのトリハダものだった。それから、車いす用の観戦用スペースがあり、全身が動かせないような状態の人も試合をエンジョイしていたのは印象的だった。

あと不思議で笑えたのは、球場外の建物に観客席が設けられていること。球場を改築しないで観客席を増やすとはなかなか面白い試み。http://www.wrigleyrooftops.com/

これから二年間彼女はここで暮らすわけなので、シカゴを訪れる回数も自然と増えるだろう。写真中心で記録していこうと思っている。


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