いよいよ新しいフィールドへ


中国海南省五指山市においてフィールド調査を行うため、本日、日本をたちます。日本でも最近ゴルフリゾートなどとして知られるようになった中国の南方の島です。ハイナン島という表記もされます。もちろん(?)、私が滞在するのはリゾートとか全く関係のないド・田舎です。

滞在は約3ヶ月。高校時代の1年間(オーストラリア)、大学3年の6ヶ月(カメルーン)と比較すると、3ヶ月など長くともなんともありません。ホームシックになるまもなく、あっという間に過ぎるでしょう。ただ今回は、ある程度しっかりとした調査をしないと、私の人生に、暗い影を落とすことになりますから、そういう意味では、すこしばかり緊張しています。

ただ逆を言えば、それ以外に関して不安に思うことはありません。「異文化体験」をずっとやってきた成果かもしれません。そこらへんに関しての免疫ができているのです。異文化に晒されるチャンスを作ってきて本当に良かったと思います。

ことばなんか話せなくたってニコニコしていれば何とかなるし、夜暗くてすることがなければ寝ればいい。おなか壊したらトイレに行けばいいし、ぎゅうぎゅうのバスに詰め込まれても別に圧死するほどではなくて、そのあとにビールでも飲めばすぐに忘れる。結構、悩みって取るに足らない、と思います。なんとでもなるというか、なんというか。

もちろん「きちんと」生きようと思うと結構難しいんですけど、別にそんなことしなくていいわけで。「生きる」ことだけに忠実にいるというか、自分の五感を研ぎ澄ますことだけに集中する生活です。正直結構、ぞくぞくします。すごく楽しみです。一緒に調査に行く歴博の西谷さんと安室さんが「フィールド行く前に、気持ちが高ぶらなくなったらフィールドワーカーはおしまいだ」と酔っ払いながらおっしゃっていた、そのことばの重みを少しだけ噛み締めています。

とにもかくにも、これが私のフィールドワーカーとしての第一歩になることは確かです。次につながる良い一歩目をしっかりと踏んできたいと思います。

今のわたしが考えるフィールドワークに必要なモノ
▼フィールドワークの技術
・質問を聞き出す方法
・フィールド調査地に関する知識

▼基礎体力(外向き)
・現地の人とコミュニケーションをしっかりととる能力がもちろん重要でしょう。当然VerbalとNon-verbalの両方のことをさして言っています。
Verbalがどうしようもない今、私ができるのは、①ニコニコして、②現地の歌謡曲でも覚えて歌い、③いろいろお手伝いをする、といったところでしょうか。必死に中国語を覚える姿をアピールするのも一策かも知れません。
・あとは、出されたものを全部食べる、全部飲むというのは結構重要な気がします。もちろん無理していただくのは良くありませんが、多少の無理ならばしたほうがいいでしょう。腹十二分目くらいまではがんばります。
・何でもねらい目は子どもです。子どもの笑いは基本的にハードル低いです。

▼基礎体力(内向き)
・「ピンチ」のときにくよくよしないことが結構重要な気がします。3ヶ月は短いとはいえ、それでも3ヶ月もあればつらいことや泣きたいこともでてくるでしょう。
オーストラリアに行ったとき、はじめの一ヶ月間、友達がほとんどできませんでした。だからお昼休み、サンドイッチをひとりで頬張らないとなりませんでした。じつに惨めな17歳。
そんな私の解決策は、頭の中にドラマの主題歌を流す、ということでした。そして自分がドラマの主人公なんだと思い込む(=自分の状況を第三者化する)のです。哀れな自分に酔う。バカみたいですが、結構いけます。後は寝て忘れる、とか。

くだらない。もっとまじめなことが書けるようになりたいものです。でも、とりあえずはこんなものかもしれません。


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