内陸部と沿岸部、どっちが有利か


明日(11/17)からは文昌市東路鎮の村落でサンプル収集を行う。途中で日本に戻らないといけないので、李君へのインプットをきちんとして、彼が一人でも現場をしっかりと回せることの最終確認が今回の隠れ目標。調査者はかなり多めに確保したので、さすがに人数が足りなくて彼がテンパるということはないだろうし、ないと信じたい。

日曜日から前乗りして、村落を少し見学している。当たり前なのかも知れないけど、普段うろついている五指山ともこの間サンプル調査を行った保亭とも風景が異なる。平野部にあるから視界が遠くまできく。些細な違いなようだけども、まったく別の場所にいる感覚がある。

あと村を歩いてみると家の建て方にも差。親族同士で家屋を整然と並列させている。さらに一番端の家屋の扉の前に立つと、ずっと先まで家々を突っ切って見通せるようになっている。これは風水を考慮してのことらしい。こうした違いをどのくらい拾えるかな。

文昌は比較的多くの人が出稼ぎに出かけている。少し印象的だったのは、出稼ぎに出ている人が家にお金を入れるかどうかという話をしていたとき。五指山や保亭とはまったく違う反応が返ってきた。五指山や保亭では基本的に自分で消費してしまうのだけど、文昌のおじさんは、子どもが家にお金をたくさん入れるのが当たり前だという話し方をしていた。要調査。

たとえば30年くらい前、人々が今から比べたら厳しい生活を送っていた時代、東路鎮みたいに山もない、水もないという場所と、五指山のように山もある、水もあるという場所とを比べたら、外に出るインセンティブは東路鎮のほうが圧倒的に強かっただろうな。人民公社の時代は出稼ぎがなかったといっていたから、生産請負制が始まって、一気にみんな出て行ったのだろう。

ずっと海南島は、「内陸部生活環境厳しい」「沿岸部生活環境楽」、と捉えていたけど、そう単純なものでもなさそう。きっと時代によって生活環境の属性がプラスに働くことも、マイナスに働くこともある。そしてそのプラスマイナスに大きく影響を与えるのは、その時々に人々が送ろうとしている生活スタイルな気がする。たとえば、現金に依存しない生活ならば山があったほうがいい。現金に依存する生活ならば、山奥に人が集まることはなく商業の中心にならないから、山は地理的にマイナス。さらに山があってそこそこの生活ができていれば、そこからわざわざ抜け出して、リスクのある出稼ぎなんかしないから、現金収入獲得という意味ではマイナスに働きうる。強みがそのまま弱みになったりするのか。逆もありそう(一周遅れのトップランナーのはなしはそれか)。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください