研究会/20131020


研究会名称

JAGES研究会
 JAGES(Japan Gerontological Evaluation Study, 日本老年学的評価研究)
 http://square.umin.ac.jp/ages/

発表1:鈴木佳代先生

JAGES2013の進捗状況

・195,200票配布 12.7万票回収見込み(64%の場合)
・パネルデータ化出来るのは、JAGES2013参加自治体のうち、22自治体。
・2014年2月以降にDSが完成する予定。
・予算
  9,245万
  うち8750万円は調査実務業者に。
・調査票番号の切り取りが1-2%程度存在する。

・チーム体制
  日本福祉大学健康社会研究センター
  新情報センター (http://www.sjc.or.jp/
  EBP (http://www.doctoral.co.jp/

発表2:山本龍生先生

厚労科研の進捗状況報告

・研究の目的
  ソーシャルキャピタル(地域の絆)の豊かさが、健康状態の伝達を早めて、
  健康水準向上に寄与するという影響経路が存在するか否かを明らかにすること。

・詳細
  歯科保健事業がうまくいっている自治体がどのような属性を持っているか明らかにする。
  1742市区町村を対象にし、862自治体から回答。
  47都道府県を考慮したマルチレベルポアソン回帰分析(レベル1=市区町村、レベル2=都道府県)
  歯科保健事業で自治体と他事業者の連携があった方が、「効果的な」歯科保健事業になる。
   住民参加型の事業、歯科医師会と連携した事業、企業と連携した事業、地域包括支援センターなどとの連携事業

・不明・無回答も除外せずにひとつのカテゴリーとして計算している。

発表3:岡田尚さん

大都市における高齢者の健康格差に関する検証

・大都市部
  急速な高齢化
  地域とのかかわりが希薄になるリスク
  SESが低い人が集積しやすい(ホームレスなど)。

・要介護認定率と地域組織への参加の関連は知られているが、大都市でもそうか検証。 
 →神戸市をケースに調べる。

・目的変数として使用する予定のもの
(1)要介護リスク指標
    生活機能低下、運動機能低下、低栄養、口腔機能低下、閉じこもり、認知機能低下、うつ
(2)要介護認定率
    「軽度認定率:要支援1から要介護1」「中重度認定率:要介護2~5」「全認定率」

・説明変数として使用する予定のソーシャルキャピタル指標
  ボランティア、スポーツ、趣味、町内会、老人クラブ、同業者団体への参加割合・参加頻度

発表4:伊藤美智予先生

東海市との共同研究について

・厚労科研における研究課題
  介護予防を推進する地域づくりを戦略的に進めるための研究
  科学的根拠に基づいて戦略的に介護予防を推進、
  その効果まで検証できるツールやシステム開発機能拡充を図る。

・東海市:
  人口11万 高齢化率20%弱。
  新日本製鉄、愛知製鋼など 財政は潤沢。

・小学校区別の分析を行っている。
  脳卒中歴、運動習慣、BMI25以上、最低血圧など

・新規要介護認定率とスポーツ組織参加率の関連
  スポーツ組織(週1回以上)への参加率が高い小学校区ほど2年後の新規要介護認定率が低い。

・研究をすすめる中で気が付いた東海市のニーズ
  地域診断ができていない
  保健師が地域に出ていけていない
  データはたくさんあるが、ほとんど分析していない
  二次予防ではなく、一次予防にシフトしたい

発表5:島田裕之先生

認知症予防のためのコミュニティの創出と効果検証へ向けて

・アジアにおける認知症の発症と増加は大きな問題
・認知症の危険因子と保護因子
  http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS1474-4422(04)00767-7/abstract

  身体活動と認知症 週3回以上の運動により38%のリスク軽減(ハザード比 0.62)
  運動機能の低下がある場合に特にその傾向がつよい。

  BDNFが運動すると海馬で発現する。
  マウス:有酸素運動をするだけではなく、複雑な環境(Enriched)にした場合によりそうだった。
  ヒト:加齢に伴ってBDNFが減少。

・地域における認知症予防モデルの開発
  老年学・社会科学研究センター 自立支援システム開発室
  1.高齢者機能健診:
  2.ハイリスク者特定(FDG PET、MRI、NIRS)
  3.予防事業の展開

  頭を使いながら運動をさせる。
  グループで楽しく運動させる。

・関連情報
  Susan Michie et al.(2011) The behaviour change wheel: A new method for characterising and
  designing behaviour change interventions 
  http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3096582/

  軽度認知障害: MCI (Mild Cognitive Impairment)


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