雑務@Kotiufa
▼朝、かなり早く目が覚めた。昨日の夜、トイレに行かなかったし、朝、すごく寒かったからかもしれない。思い返してみると、誰かのステレオか何かから陽気な音楽が流れていたのも目が覚めた理由かも。目が覚めたついでにトイレに行き用を足した。
▼用を足して見あげた空は、半端ない夜空だった。プラネタリウムよりも多くの星があった。そしてずっと星を見ているとなんだか夜空に吸い込まれていくようで、不思議な感覚になった。その夢感覚に陥った俺を確かめるように、いくつかの流れ星が流れていった。
▼簡単な朝食をとってから、夏原さんたちはチェックインをしに空港へ移動していった。自分たちはIMRに行き、日本に先に持っていってもらうものを決め、空港へあわてて持っていく。ぎりぎりでチェックインして、ここでお別れ。
▼IMRに戻り、今日から宿泊できることになったIMRのトランジットハウスへ。お昼にアボカド、スパム、サバ缶などをつまみ、昼寝をしたりしながら、一日ゆっくりした。
▼Kotiufaに出るときに感じたこと。Kotiufaを出たときから、自分の記憶はそこで固定されてしまう。
▼ 俺が、オーストラリアから帰ってきてから、滞在中にサキソフォーンを教えてくれていたロビンは自殺してしまったし、初めて教室で話したアレックスはトラックとの交通事故で即死した。でも、それを俺が知ったのは、彼らがこの世での命を終えたずっと後のこと。自分の知らないで人が生き、そして死んでいくこと。なんだか不安になったりする。
▼カメルーンでだって、そうなっているかもしれないけど、思い出はそのままきれいであり続ける。セピア色になった写真を手に取り感慨深くなることはあっても、その写真の「いま」には向かい合うことは、正直意識的に避けている感もある。その自分の無責任さに向かい合わないといけないのは、重々承知なのだけども。
▼宇宙は巨大なアルバムだ。――ビートたけしの小説『少年』に所蔵されている「星の巣」の中にある一節だ。八・六光年はなれたシリウス。八年前に放たれた光が八年のときを経たいま、地球に届いていると兄弟で話すのだ。
▼無数にある星の中の一つ一つが、その光が放たれたその瞬間に自分が感じていたことを思い出させようとしているような気がした。