一人っ子政策


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 中国はA Country of Sloganだ。町の至る所に人民が守るべきこと、めざすべきことが書かれている。都市部では赤い旗に黄色い文字で、農村では壁などに赤いペンキで吹き付けられている。

 当たり前のことだがスローガンというものには、まだ達成されていないことが書かれる。いろいろなスローガンを目にしていると、中国社会の姿、どこに向かおうとしているかが垣間見える気がする。これから定期的に町に掲げられているスローガンを解説していこうと思う。

控制人口增长促进社会进步
Kong4zhi4 ren2kou3 zeng1zhang3 cu4jin4 she4hui4 jin4bu4
人口の増加をコントロールすることは社会の進歩を促進する

 ご存知、一人っ子政策の推進をめざすスローガン。一人っ子政策を中国語では計画生育という。1979年にはじまった人口抑制策は少数民族地域では適応が厳格ではないものの(二人までは基本的に認められている)、一応は存在する。村では脳梗塞になって半身麻痺になった男が子どもが5人いるという理由で、何の保障もしてもらえないなどの社会的な不利益を被っていたケースがあった。

 よく村で女たちに日本の計画生育について聞かれる。私は笑いながら「日本は随便生育=産み放題だ」と言うとうらやましがられ、「でも日本人は養育費がかかるからあまり子どもを持ちたがらない」というと不思議な顔をする。

2010年8月8日に撮影


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