スローガンのもとで A country always under slogans


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つくづく中国は「スローガンの国」だと思う。生活したことのある国がたくさんあるわけではないが、政府が立案した計画をここまで人びとに広めようとする国を私はほかに知らない。とにかく、いたるところに様々なスローガンが掲げられている。赤色の横断幕に黄色い字で書かれるか、写真のようにスプレーで建物に直接吹き付けられていることが多い。どちらも日本では見ない光景だ。

この写真の中で唱えられているスローガンは「出生レベルを低く抑えると、生まれてくる人口の質を高めることになる」というもの。意味は不明であるが、政府の主張は子どもをあまりたくさん産んでくれるなというものだ。

漢族と少数民族では一人っ子政策の適用が異なる。少数民族居住地域では出産制限が緩和されており、条件を満たせば第二子以降の出生も求められている。しかし、それでも無制限に出産していいというわけではないので人口抑制に関するキャンペーンがこうやって打たれるのである。

ちなみに、手前にはビンロウ。果実が嗜好品の一種として消費される。妊娠期にビンロウを摂取することは、出生性比の低下(男児出生割合の低下)に寄与することが報告されているので、男の子が欲しいなら、食べなきゃいいのに、といつも思う。


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